昨日9月17日をもってミナミハラアートウォーク2023は閉幕しました。
今日は、今年のミナミハラアートウォークを自分たちなりに振り返ってみたいと思います。
今回も2021年に続き、野外展示を任されたので、どんな場所になるのかな?とワクワクしていました。2年前の西向沼は、かなり素敵な場所だったので、期待がふくらみました。
ちょうど展示の場所を告げられた時、あるほなつきは米沢のY&Galleryで個展を開催中で、ギャラリーオープン前に少しだけ下見に行ったのでした。
そしたら、見たことのない景色に出会いました。最上川の上流、その昔、直江兼続が先頭に立って作ったと言われる堰は、新しくコンクリートで作られてはいるものの、今でもきれいな水が流れ、見る者を感動させるパワーがありました。
この堰が、米沢の人々の生活を守ってきたんだな、と思うとまた、歴史的な意味合いからも、重要な場所であることがわかりました。
この場所でどんな作品を作ろうか。「龍師火帝」という碑に彫られた文字からひもとく部分と、その場所の景色から得られるインスピレーションと、その両面からアプローチしていきました。
上空から撮影した動画から一枚の写真を切り出しました。「第三者の視点」という意味合いを込め、鳥、もしくは空を飛ぶ龍から見た景色といえます。
もうひとつは、「龍師火帝」が入っている「千字文」という中国の教本を模して、巻き物を作りました。いかにも、前からそこにあったかのように見せることができたら良いと思い、お賽銭箱の横に社のようなものを作り、その中に巻き物を置きました。
雨風にさらされるのもよし、自由に手にとってよいものとして置きましたが、人によっては、触れてはいけないものと思う人もいるかもしれませんし、何も気にせず広げて見る人もいるかもしれません。もしかしたら、欲しくなって持っていってしまう人がいるかも、とも思っていました。
見る側がどういう行動に出るか自由度が高いのも、野外展示の醍醐味かなと考え、私たち自身そういった部分を楽しみました。
いよいよイベントがスタートし、実際に私たちが会場にいることができた日は一日しかありませんでしたが、何人もの方が訪れてくださり、皆さんこの場所には初めて来たそうですが、感動されていました。
また、その日はバスツアーもあり、ガイドさんと実行委員長がたくさんの参加者を連れてやってきました。
私たちもガイドさんのお話を聞くことができたのですが、歴史的なことに大変お詳しい方で、流ちょうな話し口に思わず聴き入ってしまいました。
私たちも作者としてお話しする機械もでき、大変ありがたかったです。
あるほなつきはミナミハラアートウォーク、2回とも野外展示で、素敵な場所を紹介していただいたこと心から感謝しています。どちらの野外展示も、場所の持つ風景そのものが作品の一部となっている意味においても、また、その場所に人の足を運ばせるという意味においても、成功したと言えるのではないでしょうか。
9月10日には、南原コミュニティセンターにて、アーティストトークも開催されました。このような企画も、アーティスト同士とお客様、さらには主催者側と、理解を深める場として今後も発展していけたらよいと思います。
9日間の展示が終わり、昨日は夕方から撤収作業を行いました。片付けるときは、いつもあっという間ですね。
さあ、次の展示はまた米沢にて!
9月23日24日は米沢市役所前FCSにて、『辺藝』の振り返り展が開催されます。昨年の展示作品はもちろん、参加アーティストたちの新作、新たなメンバーも2人増え、さらには未来のアーティストの作品も。
2日間だけのアートの祭典、ぜひ足をお運びください!