Statement
真室川町を訪れる度に目にする風景は、季節によってさまざまに変化する。どの季節も、その場での五感から得られる感覚も相まって美しいと感じていた。
2016年の4月から、真室川町の広報誌「広報まむろがわ」の最終面の写真講評を担当するようになった。地元の人々が撮る写真は自身を通して、その景色を見ているという情感がありありと浮かび上がるものであることに気がついた。ベランダから見える景色。病院に行ったときに目にした景色。仕事帰りに見た景色。わざわざ撮りに行かずとも、日常と隣り合わせのほっとする景色。
また、元旦の日の、人物と風景が写った写真は「撮ってけろ」と言われて撮られたものだという。この瞬間を自身と一緒に記録したい想いが伝わる一枚であった。
今回の製作にあたり、あるほなつきには、このように日常と関わりのある景色とその想いを描きだしたいという気持ちも、どこかにあったような気がしている。
alfonatski 2022
alfonatski Works Volume IV
alfonatski 2022 #01 – 11
Archival pigment print / Paint
Japanese traditional handmade paper
Wood panel
Original
Media Size 530 x 803 mm
Image Size 530 x 803 mm