3月10日、11日、12日と3日間にわたり、S&Tアートショップファイナルが開催され、連日たくさんのお客様に足をお運びいただき、ファイナルにふさわしい盛り上がりをみせ、終了いたしました。
今日はあるほなつきがアートショップファイナルに出品した新作について、ご紹介したいと思います。
今回出品したのは、2点。
alfonatski Rust 2023 #01
Archival pigment print / Layered
Japanese traditional handmade paper
53 × 80.3 cm (Landscape)
alfonatski Rust 2023 #02
Archival pigment print / Layered
Japanese traditional handmade paper
80.3 × 53 cm (Portrait)
ずっと試してみたかったことにチャレンジしている今回のシリーズは、先に、なつきの描いた絵があって、その絵から受けたイメージと重なり合うビジュアルを撮る、というものです。
なつきは、絵を描いた時点で、これが未完成であるとは思っていませんが、これには続きがあることを同時に知っている。これがいったどんな作品に仕上がるのか見当もつかないまま、疑念や不安もなく、その時を待つことが出来る。
それは、なつきがあるほの写真の上に絵を描くときも全く同じことです。あるほは、あるほの時点で作品は完成されてはいるけれども、その先があることも同時に知っている。なつきは、あるほから受け取った写真を自分が描いたものとして自分の中に取り込み、そして続きを描いていく。その時も、あるほは待つ身として、何を思うこともなく、完成したものを受け入れる。
お互いに、相手の作品を咀嚼し受け入れて続きをやっている感覚は同じというのが、あるほなつきの製作スタイルの面白いところだと思っています。
今回スタートしたRust(さび)シリーズは、どんな方向に向かっていくのか。作品を作りながら、言葉が生まれていくその過程も楽しみながら、6月に予定されている個展に向けて、精力的に制作に励みたいと思っています。