一昨日、初めて新作『咲く 散る 実る』を製本し、重石を乗せて乾燥させていたものが、ようやく仕上がりました。
できばえを確かめるときの、出来たての、ぱりっとした感覚は、いつ触れてもいいものです。
見返しの紙にプリントを施したのは、今回が初めてでしたが、本を開いた瞬間から、桜の世界が開ける感じがして、なかなかよかったと思います。
本文にある写真や絵は、文章のイメージがふくらむものを、あるほなつき作品の中からあてています。
どの写真や絵も、文章ありきで撮った、または描いたものはひとつもなく、今までの表現活動の中で生まれた作品たちであるということは、あるほなつきの本作りの特徴といえるでしょう。
文章ができあがったときに、思い浮かぶもの。
「この感じ、あの時に撮った写真をあてよう」
「あのシリーズの中に、こんな絵あったよね」
そうやって、写真や絵を当てはめていきます。
『木の玉っころちゃん』は、TAMAの顔の表情を読み取ることで物語が生まれますが、その逆の作業をしているのです。
「ことばに縛られずに、作品をつくりたい」
これからもまた、新たなアイディアを絞り出しながら、作品を生み出していきたいと思っています!