6年前のちょうど今頃、村山市にあるクアハウス碁点にて、あるほなつき展を開催していました。
クアハウス碁点は、日帰り温泉入浴や宿泊ができ、レストランや温水プールなどもある施設です。そこの中に、ガラスのショーケースが並ぶ空間があるのですが、当時あらたな企画としては活用されていないということで、展覧会をさせていただくことになったのでした。
ガラス戸のショースペースの中に作品を展示していきました。あるほとなつきが出会ってちょうど一年目。その一年の間に、すでに何回もの「あるほなつき展」を開催してきたので、それらを紹介する形の展示となりました。
この時はまだ、あるほは写真を、なつきは絵を展示している時期で、いわゆる二人展という感じでした。ですが、作品を見てみると、なつきはあるほの作品を見て絵を描き始めていたり、あるほはなつきを被写体として写真を撮っていたりと、少しずつ、お互いの作品がそれぞれの作品の中に取り込まれ融合し始めているのがわかります。「あるほなつき」という一人の作家として写真絵本を出版するのは、それからちょうど一年後でした。
クアハウス碁点で「あるほなつき展」を開催期間中に、蔵ギャラリーentaで定期的に開催してきた「表現教室」をクアハウス碁点でもイベントとして開催しました。内容は、絵を描く体験と、写真講座です。
作品が展示されている場所の前に、テーブルと椅子をセットし、そこでお絵かきワークショップをしました。
こうして振り返ると、今、県内各図書館であるほなつきがやっているワークショップの基は、この時からすでにあって、写真と絵を通じて表現する楽しさを伝えたいという想いは、当時から何も変わっていないのだ、と改めて思いました。
写真についていえば、6年前と今とでは、スマホの普及率や、スマホの写真機能の進化、インスタグラムやTwitterなどSNSでの発信と、当時よりも「写真を撮る」ことや、「写真で表現すること」が、だいぶ身近なものになったように感じますが、写真を撮る上で大切なことを知っておくことが、益々大事になっているのではないでしょうか。
この時は、クアハウス碁点の庭に出て、表現したいように撮るには、ということで、実際にカメラを持って写真を撮ってみました。ちょうど天気もよく、バラもきれいに咲いている時期でしたので、色合いを考えたり、ピントをわざとボケさせてみたり、切り取り方を工夫してみたりしながら、抽象画を描くように写真を撮りました。
また、期間中はイベントだけでなく、写真を撮って新たな作品作りをしたりもしました。
今は入浴所としては使用されていない、古い浴場をお借りして撮影してみたり。
村山市で有名な、じゅんさい沼にも撮影をしに行きました。このとき撮った写真は、その後山形市で開催した「あるほなつき展」にて、作品となって展示したものもあります。
今でも私たちの展覧会は、名前を変えずに「あるほなつき展」として開催していますが、いつの時も展覧会を開催している間も、また新しい作品を生み出し続け、次なる「あるほなつき展」へと向かっていたように思います。
現在開催している「あるほなつき展」は、ブックユニオンたかはたpage cafeと、
まむろ川温泉 梅里苑 ギャラリー囲炉裏です。
本をお買い求めがてら、または温泉や宿泊やランチを楽しみがてら、「あるほなつき展」にも、お立ち寄りいただけたらうれしいです。