どこにでもある景色

*来場されるみなさまへお願い*
会場は、スタジオ八百萬さんからすぐの小道ではありますが、大通りへの抜け道になっているため大変、車の交通量が多くなっております。この会場付近では車を停められるスペースがありませんので、ご足労おかけいたしますが、徒歩にてご来場下さい。また、展示場所の敷地内は自由にお入りになっていただけます。


昨日からスタートした「辺藝」。
あるほなつきが野外に展示している作品は、160cm×560cm の大きな作品です。
どこにでもあるような空き地、草むら、遠くには山、そんな景色の中にいる人物は、何を見て何を思っているのでしょう。

この人物は誰でもなく、そして、誰でもあるので、この絵を見たとき、なぜかその人物を通して、自分の記憶の中の景色を眺めることになるのです。

このイベントのことを知って見に来た人だけでなく、この周辺に住む皆さんや、この前の通りを通っていく皆さんも、この作品を見ることになるので、何か少し説明というか、この作品を見るときの手がかりになるような一文を、アクリルボードに記しました。

辺藝
どこにでもある景色、どこか懐かしい感覚、この感じは、そう、あの時の、あの場所だ。
でも、思い出そうとすると、細部はもうぼやけていて、クリアになることはない。
記憶の不確かさと、脳が作り出す世界とが相まって、ストーリーはつくられていく。

どこかでみたような、記憶と記憶が繋がってみえてくる、そんなものを探しています。
こっちとあっち、どこだろう。冬の匂い、または、太陽の思い出。
とおいむかしの記憶、または、はじめてみる、おもいだせる場所。
あるほなつき

スタジオ八百萬には、野外展示しているこの作品を撮った小作品も、展示しています。
単なるノスタルジーではなく、でも、何か思い出しそうな、不思議な世界です。
スタジオ八百萬では、信夫町に点在するアート作品の所在を示したマップをお配りしています。

そのマップを見ながら、信夫町の路地を歩いていると、そのへんに転がっている石や、草花までもがアートに感じてしまうのは、おもしろい発見でした。

町に作品があるというだけで、普段見過ごしている世界がある、と気づく。それこそが、「辺藝」の醍醐味ではないでしょうか。

「辺藝」-ここで育てる- 信夫町を舞台にした現代アートの作品展
期間2022年9/17~9/25
時間10:00~18:00
場所 山形県米沢市信夫町周辺