ここのところ、製本もコンスタントにこなす中、新作『咲く 散る 実る』も完成したので、小休止。絵を描いている週末です。
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小休止といっても、描いた絵もまた、あるほなつきの作品になるので、休んでいる感覚でも作品は出来上がっているんですね。
これは、とても重要なことだと思っています。
絵を描くことだけが仕事だとすると、私の場合、絵を描くことに行き詰まってしまいそうですが、製本もあり、本作りもあり、ワークショップなどの活動もあり、その中で絵を描く時間は、私にとって「絵を描きたい!」と内なる衝動から始まるものであり、また、自分だけの時間を楽しむことでもあるのです。
苦しみの中から生まれるアートもありましょうが、私の場合は描きたい純粋な気持ちが重要です。
さらにいうと、あるほなつきという一人の作家として作品を作っている意識があるため、完成がどこにあるのかわからないということが、表現を自由にしていると感じています。
自分一人で完結しない自由!
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あるほなつきの作品作りのスタイルで、面白いと思っているのは、作品のバトンを受け渡された時点で、「何も付け足すものはない」と判断したら、写真のみ、絵のみの作品にもなり得る、ということです。
必ずしも写真と絵を組み合わせた作品を目指しているわけではないのです。
「付け足さない」決断がひとつの表現方法ということが、お互いの作品制作における束縛から解放してくれています。