あるほなつきが、表現したいことを自ら製本をして世に送り出していることは、今ではそれが当然のことのようになっていますが、そもそも、本を作る一番はじめのきっかけ、はじめの一歩的な位置づけになっているのが、フリーペーパー「あるほなつき」でした。
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表紙には、直筆で作品づくりについて一言述べています。あるほとなつきの真逆な姿勢が、よくわかる表紙となっています。
「いろんなスキルを身につけておいて、ただ写真を撮り歩く。ちょっとしたひらめきで、さかのぼって探すと、作品ができている。」-前田有歩
「あたし、思い立ったが吉日だから、それで作品ができあがるし、いろんなスキルも身につけてきた。動機がすべて。」-さとうなつき
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それまでは、日々の出来事や考えたこと、それぞれの作品などは、Facebook等のSNSで発信していました。
でも、あるときふと思ったのです。
それらはなんとなく日々流れては消えていく情報で、誰でも見れる。でも、紙面でこそ、本当に伝えたいことを、興味を持ってくれる人や伝えたい人に、伝えられるのではないかと。
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作品作りだけでなく、表現についての活動を具体的にあげてみました。
こうして並べてみると、日々SNSで発信していたことは、本当はすべて表現活動なんだということがわかります。
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四コマ漫画や料理のレシピなど、もりだくさんでした。
第一号の「あるほなつき」は、紹介していないページも含め、全10ページのこのフリーペーパーは、折ってホチキスで止めただけの極々簡単なものだったのです。
それでも、「本」のかたちになった!
それまで「本は作れない」と勝手に決めつけていたなつきが、「本は作れるかもしれない」という思考へと変わったのでした。