赤い傘、差してよ!

なぜか、ずっと「赤」が気になっていた。


思い出すのは、
小さい頃に、僕の部屋には 赤い気球の絵がかざってあったこと。

それと、
女の子が濃い紺碧の海を、赤い風船で越えていく絵本のワンシーン。

「赤」は、全体の中の、ほんのちょっとでも、いいのだ。


原付も、車も。靴も赤。

赤い傘は差さないけれど、見るのが好きだ。

「赤い傘、差してよ!」



「こんなふうに、赤い傘、描いてよ!」
「…」


ありがとう!


ずっと、赤が、気になっている。

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